にきび治療最前線

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2005年9月に発表された論文
Trends in prescription of acne medication in the US: Shift from antibiotic to non-antibiotic treatment.J Dermatolog Treat. 2005 Sep;16(4):224-8.
に、アメリカで行われているにきび治療のトレンドについて書かれています。1990年から2002年にアメリカでにきびのために処方された薬を調査したところ、benzoyl peroxideやクリンダマイシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン等の抗生物質や、殺菌剤は処方されなくなってきており、レチノイン酸、イソトレチノイン内服の処方が著明に増加しているという結果となっていました。著者は抗生物質に多剤耐性のプロピオニバクテリウム属(P.acnes等のにきびの原因菌)の増加に対する注意が、処方にあらわれているのではないかと推測しています。

この記事に対する私の意見です。以前より述べているように、抗生剤のにきび治療に対する評価は低いです。1つは耐性菌が生まれ、難治性になる場合があること、もう一つは正常の細菌叢まで壊してしまい、肌本来の機能を失うからです。にきびの原因とされているプロピオニバクテリウム属は、皮膚の常在菌です。抗生物質でこの菌を全て殺すことはできるのでしょうか?(おそらくできません。)残った菌は、抗生物質に耐性を獲得し、さらに増殖します。そうすると同じ抗生物質が効かなくなり、新しい抗生剤を使用し、また同じことが起こります。結局多剤耐性菌が残り、難治性のにきびを引き起こすことになりかねません。また、皮膚の常在菌であるプロピオニバクテリウム属は、みなさんの皮膚に常在しています。それにもかかわらずにきびがある人と、ない人がいます。単に殺菌するだけでにきびを治すというのは無理があると思います。

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