にきび治療最前線

皮膚科処方の最新にきび治療薬からにきび治療掲示板まで。大人のニキビに悩んでいた医師がニキビに悩む全ての患者にエールを送る池袋のニキビ治療専門外来医のブログ。※左下の興味あるカテゴリーから入ると便利です

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ニキビがあっても皮膚科へ行かない人が多いそうです。20歳から39歳までの女性538名にアンケートをとったところ、「皮膚科の医者へ行く」と答えたのはわずか7%の人だけでした。そのほかの人は「放っておく」「薬局で買った薬をつける」「つぶす」「食事に気をつける」等の自己流の対処を行っていました。
肌の状態を気にする女性でも、7%しか皮膚科へ行かないということは、ニキビがある男性で、皮膚科へ行く人はもっと少ないと思います。なぜ皮膚科に行かないのか?理由は書かれていませんでしたが、私が推測するに以下のような理由だと思います。
1.面倒くさい
2.ニキビぐらいで医者に行くのは恥ずかしい
3.医者に行っても、自分で治療してもたいして変わらない(皮膚科に行っても治らない)

3番の理由は、適切な治療をしない医療機関に原因があると思います。1番と2番は患者側の要因です。ニキビは正しく治療し、きれいに治さなければ、にきび跡がどんどん形成されます。深いにきび跡は、一旦形成されてしまうと、治すのはとても困難です。
にきびはいずれはできなくなります。ですが、にきびができなくなっても、でこぼこの肌と色素沈着が残ってしまったのでは意味がありません。自己判断でつぶしたり、消毒したりしないで、信頼できる医療機関を受診しましょう。

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イギリスのデータベースから、1987年〜2002年にニキビと診断された15-35歳の患者約85000人のデータを解析したところ、ニキビの治療で抗生物質を6週間以上にわたり使用した人は、抗生物質を使用していないニキビ患者に比べて、上気道感染症に2.15倍もかかりやすいという結果となりました「Over 6-week antibiotic acne treatment raises risk of upper respiratory tract infection Arch Dermatol. 2005; 141:1132-1136」

この論文に対する私の意見です。
ニキビ治療に抗生物質を使用する意味は、主にニキビの原因の一つであるアクネ菌(P.acnes)を殺すためです。私は、かねてからにきび治療に対する抗生物質の使用に疑問を持っていました。私自身のにきびに全く効果がなかったためでもあります。抗生物質を使えば、それだけ耐性菌(抗生物質に抵抗力のある菌)が出てくることは明らかです。アクネ菌は皮膚の常在菌なので、だれの皮膚にでもいます。全てそれを死滅させることは果たして可能なのでしょうか? 生き残った菌が繁殖して、さらに強い菌となる可能性もあります。皮膚には他の常在菌もたくさんいて、アクネ菌を増殖させないようにする菌もいます。それらの常在菌も殺してしまうこととなりますし、上に挙げた論文のように、他の感染症に対しても逆に弱くなってしまうのではと危惧しています。
抗生物質の使用に全く反対というわけではありません。抗菌作用のほかに、抗炎症作用(炎症を静める作用)等を期待して、私も診療に使用します。ニキビだけでなく他の疾患に対しても、最も多く使用する薬剤の一つです。ですが、今の日本の現状では、抗生物質を乱用しすぎているといっても過言でないと思います。

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